潜在ニーズと顕在ニーズ|顧客満足度アップに欠かせない2つの引き出し方とは

マーケティングでは、顧客のニーズに合わせた商品やサービスを提供することが重要です。顧客が望むものが何であるか、どこにあるのかを正しく理解することで、顧客に適切なアプローチをすることができます。

今回は、ニーズの中でも顕在ニーズと潜在ニーズの2つの用語について意味や違い、特徴を具体例を交えながら解説していきます。

目次

顕在ニーズ、潜在ニーズとは

ニーズ(needs)は人々の欲求や需要を示す言葉です。

ニーズは顕在ニーズと潜在ニーズの2つに分けられます。2つのニーズを認識し、ビジネスに活用することで「顧客に刺さる」サービスを提供できるようになるのです。

顕在ニーズとは

ニーズの顕在化とは、顧客自身が求める商品やサービスを自覚している状態を指します。

「○○で困っているから××が欲しい」「▲▲のため□□をしたい」といった、欲求の理由にあたるのが顕在ニーズです。なお、「××が欲しい」「□□をしたい」は潜在ニーズではなく、ウォンツ(wants)と呼ばれ、より具体的・直接的な欲求部分を指します。

花粉症で困っているから空気清浄機が欲しい
→「空気清浄機が欲しい」がウォンツ、「花粉症で困っている」の部分が顕在ニーズ

人手不足のためIT化を進めたい
→「IT化を進めたい」がウォンツ、「人手不足のため」の部分が顕在ニーズ

潜在ニーズとは

一方で潜在ニーズは、顧客自身が自覚していない欲求を指します。何かに不満や不足を感じているが、それが何なのか、どこにあるのかを顧客もわかっていない状態です。

顧客自身が自覚していないため、潜在ニーズを企業やマーケティング担当者が理解するのは簡単なことではありません。

花粉症で困っているから空気清浄機が欲しい
→この場合の潜在ニーズは「アレルギーを感じることなく過ごしたい」「質の良い睡眠をとりたい」「年中、アレルギーの影響を受けない場所を探している」等が推測されます。

ウォンツと顕在ニーズの先の潜在ニーズを探る

顧客自身が自覚していない潜在ニーズをマーケターがキャッチできれば、いわゆる「かゆいところに手が届く」商品やサービスの提案につながります。顕在ニーズと潜在ニーズは氷山に例えられることがあります。ポイントとしては、見えているもの(氷山の一角)はあくまでも大きな欲求の一部でしかなく、その先にあるものこそがニーズの本質といえるでしょう。

事例から潜在ニーズを探ってみる

潜在ニーズと顕在ニーズの事例を挙げてみます。

「会社のIT化を進めたい」の潜在ニーズとは

「会社のIT化を進めたい」―こちらのウォンツは、IT化すなわち勤怠システムや会計システム、ロボットの導入等が考えられます。

では、この場合の顕在ニーズは何でしょうか。どうして会社のIT化を進めたいと考えているのか、顧客に尋ねてみましょう。すると「作業効率を上げたい」「少ない人数でも対応できるようにしたい」「残業時間を減らしたい」「離れた現場からでも事務作業をしたい」等の意見がでるでしょう。

そこから、もう一歩先に踏み込んでいきましょう。「なぜ、作業効率を上げる必要があるのか」「なぜ少ない人数で業務をこなさなければならないのか」「なぜ残業が発生するのか」のように、「なぜ」を繰り返していきます。すると、「事務担当者の人員が少ない」や「採用募集をかけても人が集まらない」等の問題に行きつく可能性があります。

ITサービスにコストをかける前に、もしかしたら会社の構造的な問題や、賃金等の待遇を見直す、コンサルティング会社の支援を受ける方が本質かもしれません。

「花粉症で困っているから空気清浄機が欲しい」の潜在ニーズとは

「花粉症で困っているから空気清浄機が欲しい」-こちらのウォンツは空気清浄機が欲しいことになります。顧客はインターネットで空気清浄機の比較サイトを見たり、店舗で実物を見比べたりするでしょう。

顕在ニーズとしてはいかに花粉症の症状を抑えるかを顧客は考え、悩んでいると推測できます。

そこから、潜在ニーズを探るため、もう一歩先に踏み込んでいきましょう。「空気清浄機をどこに置きたいか?」「なぜ、寝室に置きたいのか」等、ユーザーが置かれている環境について質問を繰り返しながら丁寧に把握します。「アレルギーを気にすることなく生活がしたい」「快適な睡眠をとりたい」等がこの場合の潜在ニーズだと考えられます。

ちなみに、潜在ニーズよりも更に深いところにある無意識、無自覚な欲求のことを「インサイト」といいます。インサイトもマーケティングにおいて重要なキーワードになります。

マーケティングインサイトについて、こちらの記事で詳しく解説しています。

潜在ニーズの見つけ方とは?

潜在ニーズを見つけるために効果的な方法はインタビューアンケート(市場調査)です。インタビューはIT化や花粉症の事例で示したように「なぜ」を繰り返すことで、潜在ニーズを引き出します。アンケートでは一つのテーマから深く掘り下げる質問を準備し、多くの人々の回答から潜在ニーズを推測します。

インタビュー(ヒアリング)は顧客の言葉に耳を傾けて

顧客も自覚していないニーズを探るときは、質問も慎重にならなければなりません。営業や販売担当者は「なぜ」と掘り下げたいところをグッとこらえて、時にはクローズドクエッション(YesかNoで答えることができる/選択肢から選べる質問)を交えながら、相手をしっかり観察し、リラックスして話しやすい環境を作ることが重要です。

アンケート(市場調査/リサーチ)は分析しやすいように多くのサンプルに

アンケートは年齢、性別、職業、家族構成等、幅広いユーザーから回答を得ることで、傾向や嗜好を読み取り、潜在ニーズを探るというものです。新規の消費者の獲得や既存の消費者に対しては満足度の向上を目指します。

分析の結果、とある層に対して共通点を見出すことができれば、その層に対してアプローチを行う、重点的に営業やプロモーションをかける等の戦略を立てることも可能です。この特定層のことを「ペルソナ」と呼びます。ペルソナを設定し想定した戦略を立てることは、重要な戦略の一つと言えます。

インターネットが身近になった現代においては、アンケート用紙や電話、対面といった従来の方法以外にも、自社サイトやアンケートモニター、SNS等の多種多様なツールを駆使すれば、更に多くの回答を得ることが可能になりました。またインターネットの発展は、企業が意識していなかった新たな顧客から反応を得られる可能性が広がりました。

Webを駆使してニーズを探る

今は誰でもWeb検索エンジンで単語を入れるだけで多くの情報に触れることが可能となりました。ウォンツや顕在ニーズをキーワードにして、自社サイトに訪れたユーザーの直接的な欲求を叶えるだけでは、他社の商品やサービスに打ち勝つことはできません。更にもう一歩先の潜在ニーズに誘導できると顧客満足度は飛躍的に上がります。

一つの商品やサービスを紹介するだけでなく、そこから、この商品やサービスを求めるお客様には、「この商品やサービスも価値があるだろう」と課題や悩みを解決する一助になるために様々なコンテンツを準備します。

このようなユーザーの行動を理解し、Webページの充実を図ることはSEO対策(Search Engine Optimization)と呼ばれます。Webページを作成するWebライターはSEO対策を意識し読者の満足度を高めるためにも、ニーズの把握は大切です。Webサイトが乱立する中でいかに自社のWebページを検索上位に持ってくるかはインターネット社会において、非常に重要なプロモーション活動になるでしょう。

また、昨今の通販やECサイトを利用した際、購入や閲覧履歴からおすすめが表示されることが多いのは、そのような顧客のニーズを自動的に解析し、適切な広告が出るようにプログラムされているからです。

潜在ニーズをキャッチする者がビジネスを制する

今回は顕在ニーズと潜在ニーズについて解説しました。顕在ニーズは顧客自身が自覚している欲求、潜在ニーズは更に踏み込んだ顧客自身も自覚していない欲求を指します。顧客の欲求に寄り添いながら、なぜを繰り返したり、多くのユーザーからデータを集めたりしながら推測や分析を行い、真の欲求に気づくことがビジネスにおいては重要です。

そうすることで、新たな商品やサービスの開発や提供にも繋がり、他社よりも高い付加価値を得ることができるでしょう。

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