ものづくり補助金の交付申請|承認されるポイントや流れを解説します

ものづくり補助金の事業計画が採択されて一安心…ですが、採択されてすぐに補助金がもらえるわけではありません。

ものづくり補助金は、交付申請や事業実施、実績の報告などを経て、はじめて振り込まれます。

この記事では、採択後におこなう「交付申請」について、手続き方法や申請のポイントをわかりやすく解説します。

※この記事は令和6年1月の情報をもとに執筆しています。

目次

ものづくり補助金の交付申請とは

そもそも、ものづくり補助金の「交付申請」とはどのようなものでしょうか。

目的や位置づけなど、交付申請について概要を解説します。

交付申請は経費を精査する目的でおこなわれる

ものづくり補助金の交付申請は、事業を実施する上でどのくらい費用がかかるかを精査するためにおこなわれます。

見積書や必要書類を提出し、経費の使い方や、経費の使用計画をみて、事務局が事業の妥当性を審査します。

採択とは、あくまでも事業の計画概要が審査を通過した意味合いでしかありません。事業内容が補助金を交付するにふさわしいと認められているだけなので、いわゆる「内定」状態です。

交付申請で承認されると「本採用」、つまり補助金を受ける権利を手に入れられるのです。

採択後における交付申請の位置づけ

採択後の流れは下の図のようになっています。

採択後、最初におこなうのが交付申請だとお分かりいただけるのではないでしょうか。

交付申請が承認されると、事業者に交付決定通知がjGrants上の書面で届きます。交付決定通知書に記載してある交付決定日より補助事業が開始可能となり、費用のかかる設備導入やシステム構築ができるようになります。

ものづくり補助金の交付申請の方法

ものづくり補助金の交付申請は、必要書類をjGrants(以下、「Jグランツ」と表記)で提出する方法でおこないます。

提出書類に不備があった場合、審査で差し戻され、事業開始が遅れる場合もあります。必要な書類について確認し、不備のないようにしましょう。

申請内容ファイルをダウンロードする

申請内容ファイルとは、JグランツからダウンロードするExcelファイルです。

各ファイルには応募申請時に記載した内容が反映されています。応募申請時と状況が変化し、記載内容に修正点がある場合は訂正します。成果が縮小するものは認められないため、注意が必要です。

事業者に採択結果のメールが事務局から届いたら、電子申請システムにログイン後「申請内容ファイル出力」ボタンをクリックして、交付申請内容ファイルをダウンロードします。

ダウンロードには期限があるため、早めにダウンロードしましょう。

ファイルの各項目別注意点は「申請内容ファイル修正のポイント」をご参照ください。

見積書を準備する

事業実施の際に必要な費用についての見積書を準備します。

ものづくり補助金では、税金の有効利用や不正防止の観点から、税抜き50万円以上の経費、または中古品に対して相見積もりの取得が必要です。

税抜き単価50万円以上の機械設備やシステム構築などの場合は2者以上、中古品の場合は3者以上の見積書を準備します。

見積書の発行には時間がかかるため、採択される前から計画的に見積書の依頼をしておくとよいでしょう。見積書の有効期限が短いと、申請時に無効となってしまうため、見積書の期限は余裕を持った日付で依頼するのがベターです。

また、見積書は税抜き価格の表示が必要なので注意しましょう。

現況確認書類を準備する

現況確認書類は、法人と個人事業主で必要書類が違います。

法人の場合…履歴事項全部証明書(過去3か月以内に発行されたもの)

個人事業主…確定申告書(第一表)の写し

応募申請時に直近のものを提出済の場合は、あらためての提出は不要です。

Jグランツによる交付申請をおこなう

見積書と現況確認書類はPDF化し、申請内容ファイルと併せてzipファイルにまとめて、Jグランツで申請します。ファイル容量が大きい場合はフォルダをわけても構いません。

zipファイル名には会社の名前を入れましょう(例.「申請内容ファイル_株式会社Management Intelligence Service」)。

Jグランツで交付申請をする際は、既に入力されている事業者データを除き、事業の名称や事業終了日など、いくつかの入力項目があります。あらかじめ入力する項目を把握すると交付申請をスムーズに完了できるでしょう。

項目名注意点
事業の名称30文字以内で記入
事業開始日の決定方法「交付決定日から開始」を選択
事業開始日・事業終了日事業開始日は入力不要事業終了日は交付決定後10カ月以内もしくはそれぞれの公募回の事業実施期限の短い方
補助事業に要する経費・補助対象経費・補助金交付申請額経費明細書に記載の(A)事業に要する経費(B)本事業の補助対象経費(C)補助金交付申請額の合計欄の金額を入力する

交付申請を途中で中断したい場合は、申請画面にある「一時保存」ボタンをクリックすることで、入力内容の一時保存ができます。

申請内容ファイル修正のポイント

それぞれの申請ファイルには提出時に注意ポイントがあります。各公募締切ごとに内容が若干かわりますが、基本的には下記のポイントを押さえておくとよいでしょう。

シート名提出区分概要確認ポイント
補助事業計画書全員申請者の概要、事業内容担当者のメールアドレスは正しいか
役員一覧が履歴事項全部証明書の内容と一致しているか
従業員数は応募時の人数を記載
会社全体の事業計画全員3年から5年の会社全体の事業計画の数値基準年度の数値の実績が判明していれば実績を修正入力(確認できる書類を添付)
変更にともなって伸び率を修正
経費明細表全員経費区分ごとの補助金交付申請額等応募申請時に補助金交付申請額の増額は不可
補助対象経費誓約書全員補助対象経費誓約書の内容を確認し誓約する誓約に違反すると補助金返還となる場合がある
賃金引上げ計画の誓約書全員賃金引上げ計画について確認し誓約する誓約に違反すると補助金返還となる場合がある
大幅な賃上げ計画対象者のみ3年から5年の大幅な賃上げ計画の数値大幅賃上げ申請をする事業者のみ提出
労働者名簿対象者のみ応募時の従業員の確認(1名以上20名以下の場合)
実績説明対象者のみ他の補助金または委託費がある場合(申請中含む)
その他事業実施場所対象者のみ他にも事業実施場所がある場合に追加
補助事業計画書別紙対象者のみ技術導入費、専門家経費、外注費等の内容説明

参考:ものづくり補助金総合サイト|交付申請(動画説明)

ものづくり補助金の交付申請で差し戻しになるケース

ものづくり補助金の交付申請では、書類の不備で差し戻しになるケースが少なくありません。

どのようなケースが差し戻しになるか把握し、最短での交付決定通知を目指しましょう。

見積書の品名が申請書類と違うケース

補助金申請では、各見積書と申請書類の品名が完全一致していないと、差し戻しになるケースがあります。

各見積書の品名がすべて一致していることを確認した上で、申請時の情報と文字列がすべて同じであるかも確認しましょう。

消費税を減額していないケース

消費税及び地方消費税額等仕入控除税額を減額した金額を記載する必要があります。

最近は税込み表示する業者が多いため、ミスが発生しやすいポイントです。

ものづくり補助金交付申請の注意点

ものづくり補助金の交付申請を実施するときに注意するポイントを解説します。

事前着手の経費は対象にならない

交付申請が通ると、事務局から書面で「交付決定通知」が届きます。

交付決定通知が届く前に着手してしまうと、かかった経費は補助金の対象外となってしまいます。万が一、事前着手してしまった場合、事務局に相談しても特例措置はなく、補助金を受け取ることはできません。

補助金の交付決定通知を受け取ってから事業に取りかかりましょう。

申請期限はないが採択後1か月を目安に申請する

ものづくり補助金の交付申請に締切はありませんが、採択が決定してから1か月を目安に交付申請をおこないましょう。

交付申請が遅くなると、その分補助事業実施期間が短くなるため注意が必要です。

ものづくり補助金の交付申請についてよくある質問

ものづくり補助金の交付申請についてよくある質問をまとめました。

ものづくり補助金の交付申請から交付決定までどのくらいかかりますか?

申請内容や各都道府県事務局によって異なりますが、概ね1か月が目安です。

参考:ものづくり補助金総合サイト|スケジュール

ものづくり補助金の様式はどこでダウンロードしますか?

ものづくり補助金の様式は、ものづくり補助金総合サイトの「補助事業の手引き」からダウンロードします。

どうして応募申請と交付申請を別でおこなうのですか?

ものづくり補助金は生産性の向上と業務効率化の促進を目的とした補助金です。大がかりな設備投資やシステム導入が必要となるため、補助額も大きくなります。

応募申請では事業自体の審査に重きを置くため、経費の精査が困難です。ものづくり補助金は補助額が大きいため、経費の不正申請があった場合、税金面での損失が大きくなってしまいます。

経費の不正使用、事業との妥当性などを審査し、企業の支援において税金を有効活用するために、別途交付申請を実施するのです。

交付申請のスピードが事業実施の余裕を生む

事業実施には事業実施期限があります。交付申請をスピーディにおこなうことで、早く事業に着手できるため、事業遂行までのスケジュールに余裕ができます。

申請書類の作成には専門的な用語や細かい注意点が多くあります。公募要領も独特の文章で読みにくく、日々の仕事と平行して補助金申請作業をおこなうのは難しい場合もあるでしょう。

当社はプロの中小企業診断士が補助金申請サポートをおこなっています。ものづくり補助金の申請をお考えの際には、ぜひご相談ください。

補助金に関するお問い合わせはこちら
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