松村昌典の経営百景(2024年7月)

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松村昌典の経営百景(2024年7月)

松村昌典の経営百景(2024年7月)

2024/08/06

株式会社エムアイエスの最近の活動について

当社がある山口市では、7月22日に梅雨が明け、連日最高気温が30℃を超える暑い日が続いております。皆様いかがお過ごしでしょうか?

当社では最近業務改善助成金に関するサポートの引き合いを多くいただいております。

創業以来ほとんどの受注がお客様や関係業者様からのご紹介なのですが、最近はWebマーケティング経由や「やまぐちIoT導入サポーター派遣事業」といった受注経路もちらほら出てきており、受注経路の開拓を初めて1年ぐらいでようやく実になるのだなと実感しております。

さて、話を業務改善助成金に戻しますと、こちらの助成金は申請しようと思っても疑問点がたくさん出てくる助成金でして、そもそもマニュアル等の網羅性が低いためなのですが、毎回文言の定義を所管の労働局に確認するという業務が発生します。

そこで発見したのですが、各都道府県に置かれている労働局で回答の品質やスピードがかなり異なるということです。特に大都市圏と田舎の労働局の練度が大きく違っている部分が気になりました。また、同じ局の中でも回答者によってあいまいな回答となるケースがあるため、お気に入りの担当者情報を当社ではリスト化して業務改善しております。

また、この業務を進める中で、労働局に問い合わせないと分からない文言の定義などについては申請を検討している方の参考になるように当社コラム記事(【事例あり】業務改善助成金の対象経費や申請方法をわかりやすく解説)として公開・情報更新をしていこうと考えており、皆さんにも参考にしていただければ嬉しいです。

今年は全国で50円程度の最低賃金引上げが予定されておりますので、どうせ強制的に賃上げさせられるのなら、この助成金を活用して賃金を引き上げた形にして100万円程度の助成を受けられるのが良いかと考えます。ご興味があればご相談ください。

※9月末までに賃金を引き上げないとこの組み立てが使えないので、ご注意ください。

医療・福祉関係について

当社のお客様は医療や福祉関係の事業者様も多く、最近はその領域の勉強を少ししています。勉強すればするほど面白いので少し皆様にも共有してみようと思います。

2023年の社会保障給付費は総額134.3兆円で、その内医療と介護部門で53.9兆円となっております。この金額は日本のGDPの9.4%を占めています。結構な割合を医療・介護部門が占めていることが分かります。
日本人の1人当たりの生涯医療費(厚生労働省)は約2,800万円であり、その約50%を70歳以上で使います。また、内閣府の統計によると高齢者の総数は2045年頃がピークになります。その結果、医療・福祉の市場規模はそれまで増大し続けることとなります。

出典:令和5年版高齢社会白書

しかし、市場規模全体で見ると確かに市場は大きくなっているのですが、求められる医療や介護の内容は大きく変化します。具体的には、急性期病床の割合が減少し、回復期が増えないといけないと厚生労働省は見ています。
令和5年度病床機能報告の実施等について(厚生労働省)

出典:令和5年版高齢社会白書

医療事業の収入は保険診療報酬がメインであり、その保険診療報酬の決定権は厚生労働省が持っています。そのため、現在上の表で2025年見込と2025年必要数のギャップ解消のため、診療報酬でインセンティブを付与して誘導することとなります。保険診療報酬がメインの収入である事業者はこの制度をよく理解して、地域の競合他社や自社の患者様をよく分析して診療報酬の最大化を図る必要があります。医療・介護事業は制度が複雑である反面、報酬単価が決まっている部分から変数が少ない印象を持っております。

本コラムが経営の参考になれば幸いです。

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