松村昌典の経営百景(2024年12月)
2025/01/06
あけましておめでとうございます!
皆様良いお正月をすごされましたか?
当社では2024年にデジタル領域での事業展開を加速させたのですが、外部環境の変化が大きく、とても苦戦した1年だったように思います。
特に大きな外部環境は、やはりChatGPTをはじめとするAIの台頭だと考えています。
AIを活用することで、プログラミングや画像制作、CG動画制作、文章作成の分野は大きな生産性の向上を実現しました。
しかしながら、それと同時に従来その作業を行っていた労働者の雇用は不要となり、それらの労働者の雇用や教育に関連するサービスの需要まで影響を受けてしまいます。
特に、AIで対応可能な簡単な作業部分についてはこの傾向が顕著で、上流工程と言われる企画をする部分しか人が要らなくなります。
AIアシスタントが一般的になる近い将来で必要とされるのは、AIの方が能力が高い一般論や理論を利用したサービスではなく、個別具体的な事象に対する深い理解から導かれる適切な切り口の設定部分だと私は考えています。
それは、当社の事業領域である経営コンサルティングにも言えます。
AIにある会社の改善提案を考えるように指示したとしても、人間がAIに出力させるために入力できる前提条件は入力者が持っている情報量を上回ることができません。
また、人間が覚えて実際に使いこなせる経営理論はAIを超えることはできないと思います。
そうなると、自ずから我々経営コンサルタントの業務を最適化する場合、クライアントに対する深い理解とその課題を解決するための壁打ちのためのAIアシスタントという組み合わせになると考えています。
この流れは経営コンサルタント業界だけではなく、サービスを提供する企業は全てそのような状況になると考えています。顧客理解をベースにした事業運営を進め、事業を発展させていただければと思います。
本コラムが経営の参考になれば幸いです。