SNSマーケティングとは?期待できる効果、始め方と成功のポイント

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SNSマーケティングとは?期待できる効果、始め方と成功のポイント

SNSマーケティングとは?期待できる効果、始め方と成功のポイント

2024/06/20

SNSが普及した現代において、SNSマーケティングは企業にとって必要不可欠な戦略といっても過言ではありません。

本記事では、SNSマーケティングの概要、期待できる効果、始め方と成功のポイントについて詳しく解説します。企業がSNSを活用したマーケティング戦略を立案・実行する上で、お役に立てる情報をお届けいたします。

この記事を書いた人

松村昌典(中小企業診断士)

株式会社エムアイエス 代表

山口県山口市(旧:阿知須町)生まれ 立命館大学経済学部卒業

大学卒業後、山口県中小企業団体中央会に入職。ものづくり補助金事務局を9年間担当。

2022年5月に独立し、株式会社Management Intelligence Service(現:株式会社エムアイエス)を立ち上げる。経営コンサルタントとして支援した企業はのべ1,000社以上。ITやマーケティングに関する知見の深さと、柔軟な発想力による補助金獲得支援に定評がある。自らのM&A経験を活かした企業へのM&A支援も得意とする。
「山口県から日本を元気にする経営コンサルタント」を合言葉に、山口県内の企業はもちろんのこと、県外企業へのコンサルティングも積極的におこなっている。

〈保有資格・認定〉

中小企業診断士
応用情報技術者

 

〈所属・会員情報〉

山口県中小企業診断士協会 正会員
山口県中小企業組合士会 正会員
山口県中小企業家同友会 正会員

目次

    SNSマーケティングとは?

    SNSマーケティングは、ソーシャルネットワークサービス(SNS)を活用したマーケティング手法です。SNSの拡散性やターゲティング機能を活かし、効果的な情報発信や集客、そして購買・契約につなげてきます。

    SNSマーケティングが重要な理由

    • SNSの普及
    • 情報の拡散性
    • UGCへの評価

    世界のソーシャルメディア利用者数は、2022年の45億9,000万人から2028年には60億3,000万人に増加すると予測されています。日本のSNSユーザーも1億人以上です。マーケティングにSNSを活用することで、より大きな集客効果が期待できます。

    SNSの主な特徴である拡散性やUGC※1にも注目です。ユーザー自身の体験をもとにしたUGCは、広告以上の信頼性を発揮することがあります。企業はSNSユーザーの声にしっかりと対応することで、ブランディング戦略を強化できます。

    参考:総務省「令和5年版 情報通信白書|SNS

    ※1 UGU(User Generated Content)はユーザーが作成したコンテンツを指します。

    SNSマーケティング導入でどのような効果が期待できる?

    事業種類 導入で期待できる効果
    飲食業
    • メニュー更新やイベントのリアルタイム告知
    • カスタマーレビューを通じた信頼性向上
    • 特定の料理やサービスの写真・動画による口コミ促進
    小売業
    • 新商品の迅速なプロモーション
    • セールや限定オファーの即時共有
    • ショッピング体験のパーソナライズ
    美容・健康サービス
    • 施術結果のビフォーアフター写真による宣伝
    • 顧客の推薦や評判によるブランドの信頼性向上
    • メイクハウツーによるフォロワーの獲得
    テクノロジー製品
    • イノベーションやテクニカルサポートの情報提供
    • ユーザーからのフィードバックを活用した製品改善
    • 技術的洞察や製品デモを通じたエンゲージメント※2増加
    芸術・エンターテイメント
    • イベントや新作のプレビュー公開
    • ファン参加型イベントの実施
    • パフォーマンスやアート作品への議論

    SNSマーケティングは事業や企業規模に制限されることなく、マーケティングを強力にサポートしてくれます。ハッシュタグ(#)やSNS広告を活用することで、ターゲティングの精度を高めることも可能です。新商品の紹介、イベントの告知、フィードバックへの返信などを通じて、企業はタイムリーな顧客対応を実現させます。

    ※2 マーケティングにおける「エンゲージメント」は顧客との強いつながりを指します。

    SNSマーケティングの手法

    手法 概要 期待できる効果
    SNSアカウント運用 企業の公式SNSアカウントで情報発信 ・情報発信力向上

    ・顧客とのコミュニケーション活性化

    SNS広告配信 契約料を支払いSNS上で広告 ・企業ブランドの露出度向上

    ・きめ細かいターゲティング

    SNSキャンペーン ユーザー参加型のキャンペーンを展開 ・拡散

    ・CV増加

    インフルエンサー

    マーケティング

    インフルエンサーに宣伝依頼 ・顧客層の拡大

    ・信頼性向上

    ソーシャルリスニング SNS上のユーザーの声を収集・分析 ・トレンドの把握

    ・タイムリーな宣伝

    SNSマーケティングには、主に5つの手法があります。公式SNSアカウントの運用、SNS広告の配信、SNSキャンペーン、インフルエンサーマーケティング、ソーシャルリスニングです。企業はそれぞれの手法を組み合わせて、マーケティング効果向上を図ります。

    一方で、SNS広告やインフルエンサー起用などは契約料などのコストが発生します。予算とROI※3を見積り、計画的に実施することが大切です。

    ※3 ROI(Return On Investment)は費用対効果の指標です。

    SNSマーケティングに使用される主要なプラットフォーム

    SNS名 特徴 サービス開始 運営企業
    X (旧Twitter)
    • テキスト中心
    • タイムリーなレコメンド
    2006年 X Holdings
    Twitter Japan株式会社
    Facebook
    • テキスト+写真
    • 30代以上の利用者も多い
    2004年 Meta(旧Facebook社)
    Instagram
    • ビジュアル性重視
    • 女性に高い人気
    2010年 Meta(旧Facebook社)
    TikTok
    • ショート動画中心
    • 充実した無料エフェクト
    2016年 ByteDance
    YouTube
    • 幅広い動画コンテンツ配信
    • 認知度抜群
    2005年 Google
    LINE
    • メッセージ機能中心
    • 日本人ユーザーが多い
    2011年 LINEヤフー株式会社

    SNSマーケティングでプラットフォームを選択する際は、企業の目的やターゲット層、コンテンツの特性などを総合的に考慮することが大切です。

    適時性を追求する場合はXが適しています。コンテンツも短いテキストなので、トレンドに応じて作成が可能です。若い女性をターゲットにしたファッションやグルメ情報の配信には、Instagramを選択するとよいでしょう。また、LINEでも情報配信が可能です。LINEは日本人ユーザーが多いことから、マーケティング効果の拡大が期待できます。

    動画コンテンツの配信も重要です。製品・サービスのハウツー紹介などはYouTubeで配信します。ショート動画需要も高まっていることから、TikTokも有力な選択肢です。

    SNSマーケティングの始め方

    SNSマーケティングを始める際には、戦略的なアプローチが必要です。以下のステップで効果的に進めましょう。

    1. SNSマーケティングの目的と指標を設定
    2. ターゲットオーディエンス特定
    3. SNSプラットフォーム選択
    4. 実施計画の策定
    5. 実施準備(社内リソース調整と試験運用)
    6. SNSマーケティング実施と評価/改善

    1.SNSマーケティングの目的と指標を設定

    最初に、SNSマーケティングの目的と指標を設定していきます。目的は企業ごとに異なりますが、具体例としてブランド認知度の向上、リード獲得、売上増加などが挙げられます。目的に応じてリーチ、エンゲージメント率、コンバージョン※4数などの指標を決定していきましょう。

    たとえば、アパレルブランドが「春のコレクション」の認知度を高めるためにSNSキャンペーンを行う場合、指標として「Instagramでのフォロワー数を20%増加させる」「キャンペーン期間中に特定の投稿のリーチ数を10万に達する」と設定します。

    ※4 コンバージョンはマーケティングの狙いに沿ったユーザーアクションです。例)メールアドレス登録

    2.ターゲットオーディエンス特定

    適切なターゲットを設定することは、コンテンツの最適化につながります。年齢、性別、地域、興味・趣味など、具体的なデモグラフィック情報をもとにターゲットを絞り込んでいきましょう。ターゲティングの精度が上がれば、使用するSNSプラットフォームの選定も容易になります。

    3.SNSプラットフォーム選択

    SNSプラットフォーム選択では、ターゲットオーディエンスとコンテンツの特性を考慮する必要があります。若年層をターゲットにする場合は、TikTokやInstagramが適しているでしょう。年齢層が高めのユーザーにリーチしたい場合はXやYouTube、facebookといったプラットフォームが有効です。

    SNSプラットフォームを一つに限定するのではなく、いくつか候補をリストアップしていきます。複数のSNSを連携させる「ワンコンテンツ・マルチユース」は、コストパフォーマンス向上につながります。

    4.実施計画の策定

    SNS運用や広告配信、キャンペーン企画など、実施の詳細を策定していきます。コンテンツ制作に必要なスタッフや機材なども見積り、必要に応じてアウトソーシングも計画します。効果検証のためのモニタリングも重要な検討項目です。

    5.実施準備

    マーケティングスタッフを実際に配置し、SNSを試験運用していきます。この段階で、コンテンツの訴求力や配信タイミング、ターゲティングなどを検証し、必要に応じて修正を加えます。SNSアカウントの運用ルールや危機管理体制の構築、社内の承認フローの整備なども大切な取り組みです。

    6.SNSマーケティング実施と評価/改善

    投稿のタイミングや頻度、ターゲティングなどを調整しながら、SNSマーケティングのベストプラクティスを追求していきます。また、ユーザーからのコメントやDMなどには、しっかりと反応していきましょう。ユーザーとのコミュニケーション自体が評価され、企業への信頼度は高まります。

    SNSプラットフォームごとにデータ分析ツールが用意されています。ページビュー数、エンゲージメント率をリアルタイムで確認できるので非常に便利です。分析結果をもとに、ターゲティングの見直しやコンテンツの最適化など、PDCAサイクルを回しながら継続的な成果向上を図ります。

    SNSマーケティングを成功させるポイント

    SNSマーケティングを成功させるポイントは以下のとおりです。

    • SNSプラットフォームの特性を理解
    • 質の高いコンテンツを制作
    • 各プラットフォームの分析ツールを活用

    とくに、SNSプラットフォームごとの特性、ユーザー層を理解してコンテンツ制作を進めることが重要です。

    SNSプラットフォームの特性を理解

    SNSプラットフォームごとにコンテンツの形式とユーザー層が異なります。プラットフォームの特性を十分に理解し、自社のマーケティング目的やターゲット層に合わせて、最適なプラットフォームを選択することが重要です。

    また、SNS広告もプラットフォームごとに料金やルールがあります。広告形式や契約システムなどをしっかりと理解することが大切です。

    質の高いコンテンツを制作

    高品質なコンテンツは、ターゲットオーディエンスの注意を引き、エンゲージメントを促進します。コンテンツには魅力的なビジュアル、関連性の高い情報、ユーザーの感情に訴えかけるストーリーテリングを取り入れていきましょう。また、オーディエンスの反応を分析し、好評だったテーマを充実させるという戦略も効果的です。

    各プラットフォームの分析ツールを活用

    各SNSプラットフォームが提供する分析ツールは、SNSマーケティングの効果を測定し、戦略を調整する上で重要な役割を果たします。投稿のリーチ、エンゲージメント、クリック数など、さまざまなパフォーマンス指標をタイムリーに入手することが可能です。

    一方で、分析データの解析には専門知識が必要になる場合があります。社内リソースに応じて、データ分析専門家のアドバイスを活用していきましょう。

    SNSマーケティングの注意点

    SNSマーケティングはビジネスに大きなメリットをもたらしますが、実施する上で注意すべきポイントもあります。

    • SNSプラットフォームの利用規約
    • コンプライアンスへの配慮
    • 炎上などでの事後対処

    SNSプラットフォームの利用規約

    SNSプラットフォームの利用規約は頻繁に更新されます。新しい規約に適応できない場合は、広告の機会損失につながる可能性があるので注意が必要です。たとえば、2023年4月にTwitterは広告出稿が可能なアカウントを「Verified Organizations」や「Twitter Blue」の加入者に限定しています。この利用規約変更は、SNS広告運用に大きな影響を及ぼしました。

    SNSの規約変更の情報は、SNSプラットフォームのオウンドメディアやプレスリリースで公表されます。他にもCEOのプライベートなSNS配信でも情報が入手できる場合があります。

    コンプライアンスへの配慮

    SNSマーケティングにおいてコンプライアンスへの配慮は重要です。不適切なコンテンツは企業のブランド価値を損なうだけでなく、法的な問題を引き起こすリスクも生じさせます。企業は内部審査体制の強化や、定期的なコンプライアンス・法規研修を実施することが推奨されます。

    参考:総務省|SNSで発信するなら気をつけたいこと

    炎上などでの事後対処

    「炎上」は、不特定多数のSNSユーザーからの批判や誹謗中傷が殺到する状態を指します。炎上は企業の信頼性を失墜させるだけでなく、ビジネス成長の機会を奪います。すでに炎上が発生してしまった場合は、迅速かつ透明性のある対処が必要です。

    参考:総務省|ネット上での炎上を巡る議論

    SNSマーケティングはビジネス成長を握るカギ

    今やSNSマーケティングは、企業が成長し続けるために不可欠な戦略です。適切に実施することで、顧客との関係を強化し、ブランドの価値を高めることができます。

    この機会に、SNSマーケティング導入を検討してみてはいかがでしょうか。株式会社エムアイエスは豊富な実績と専門性を活かし、企業のSNSマーケティング活動を全面的にサポートいたします。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

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